画家は職人(画工)2023/11/24

画家は表現者であると言うのは近年の概念であって、それ以前は職人としての画工であったと思う。依頼されて礼拝堂にフレスコ画を描く、注文を受けて肖像画を描くといったような工房または個人だった。それ故に画工または画工房としての表現に係る技術力が大事になる。そうしてさまざまな技法が模索され、画材も開発されていった事だろう。
画材の知識も乏しく、大した技術力もなく、まさにパッションのみで絵の具をぶちまけるような作品はどうしても好きにはなれない。
そんな事を考えているせいか?表現の前に正しい技術力を習得することに拘ってしまう。この傾向は、美術史を学んだことに起因すると思うが、的確な手順で制作された作品は、作品としての物理的堅牢性や安定感があるが、熱情の産物はその限りでは無い。
だから基本的な技法や画材に関する知識を持つことは大切なことで、絵の学び直しの一環として、美術工芸史を学び直そうと思う。

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