絵画修行について2023/11/22

学生時代に美術史を学んだ事もあり、一通りの知識はあるつもりだが、齢を重ね記憶が曖昧なところもある。だがその頃より一貫して興味関心があるのは、作家論ではなく技法についてであったと思う。時代によって絵画技法も変化するが、その背景には画材の進化という点も無関係では無いと思う。
そんな事を考えながら絵画を見ていると、描写力の背景には、画力だけでなく制作プロセスにおける職人技が重要な要素だと気づくことがある。
そんな訳で、もっぱら作品鑑賞というより、作品を分析的に観察するという癖がついてしまった。
僕が絵を描き始めたのは、そういった観察結果の実践というか、技法を知る為の実験であって、描きたい対象やテーマがあって、それを表現しようとしたものではなかった。
田舎暮らしで画廊巡りもできないので、もっぱらネットでたくさんの作品を見て、それを参考にいろいろ試作しているが、まだ自分の作品というものがない。練習や習作の類がどんどん貯まるだけである。でも、それも大事なプロセスと捉えているが、そろそろ作品を制作しようとも思う。
そんな訳で最近地元の美術協会に入った。
年に一回は作品を出展するという、自分へのプレッシャーである。
焦らず楽しむことが大事だが、画学生のつもりでやってみようと思う。

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